吉相仏壇のお位牌のご紹介

 位牌は墓の遥拝所として吉相墓と同じく御先祖を戒名で正しく祀る為に必要です。ここでは、吉相仏壇におけるお位牌
のご紹介をさせていただきます。


位牌の形

・札位牌
 一般市場には古来から様々な形や素材の位牌が流通しております。吉相では特に初めてお位牌を作られたり、既存お位牌の形を揃えられる場合などでは二代目竹谷聰進先生の御指導により、艶黒塗りにて文字を刻み金箔を押した吉相仕様に仕上げた【櫛五重座型】くしごじゅうざかたや【千倉型】ちくらがたのお位牌をお勧めしております
 

純三方金櫛五重座本黒

略して(くしごじゅう)と呼称

札部分の表面と裏面を艶のある漆で仕上げ、側面は本金箔仕上げをしています

純面金千倉座本黒

略して(ちくらがた)と呼称

札部分の表面と裏面、足部分を艶のある漆で仕上げ、札の面は本金箔仕上げをしています
また、位牌の台に空間の空いていない吉相独特の仕様です(※1)

(※1)一般式の千倉型は右図の様に台部分に空間があり、お墓で言うところの猫足と同様の現象が起こりやすい傾向にあるようです


・操出位牌
 上の様な札位牌や普通位牌の他に操出位牌(回出位牌)くりだしいはいがございます。操出位牌は、長く続いた家などではお仏壇中がお位牌で一杯になってしまう場合や、戒名を刻んだ五輪塔を祀られている場合など吉相墓に準じた祀り方に整えるために用意します。札位牌との違いは戒名を刻んだ札(中板)を箱状の位牌上部に納めてあります(右図参照)ので複数の仏様をお祀りいただけます。日常は「○○家先祖各靈位」など先祖代々の札を正面に祀り、御命日には該当する各仏様の中板を正面に出して祀ります。
 形としましては札位牌と同じ種類のお位牌を御用意ください(※2)

 

純三方金櫛五重座本黒操出位牌

略して(くしごじゅう)と呼称

札部分の表面と裏面を艶のある漆で仕上げ、側面は本金箔仕上げをしています

純面金千倉座本黒操出位牌

略して(ちくらがた)と呼称

札部分の表面と裏面、足部分を艶のある漆で仕上げ、札の面は本金箔仕上げをしています

また、位牌の台に空間の空いていない吉相独特の仕様です(※1)

 

(※2)操出位牌は既製品では、櫛五重型、千倉型共に右図の様に屋根や扉が付いているものが大半です。台の形など札位牌と同じであればお祀りいただけますが、屋根付は背が高くなるぶん、適正な大きさの札位牌と一緒にお祀りしますと、札位牌の札の大きさに対して中板が相対的に小さくなる事で刻む戒名文字の大きさも小さくなってしまう事から、上記の様な屋根の無い別製品を製作しお勧めするよう二代目竹谷聰進先生より指導を賜りました

 

 

 お位牌の表面にはご戒名(法名、法号)を刻みます。裏面には御命日・俗名・行年を刻み、仏様のその他の情報は記録帖として過去帖等に記される事で子々孫々の方々にお伝えください

 代々の御先祖を祀られている御宅様も分家初代様も先ずは「○○家先祖各靈位」のお位牌をお祀りください

 初代様より代をとった御先祖様方は夫婦単位で一つの位牌をお祀りします。ご夫婦様のうちどちらかが無くなられた場合は片方だけ刻み存命の方は空白にしたり生前戒名を享けられた方は刻んだ上、赤文字にしておきます。いづれにしても御夫婦が揃う形をお勧め致します
 大きさは先祖代々のお位牌より一段小さめから同じ大きさで作ります。同じ大きさになるのは後に出てくる御子様方のお位牌は何段階か小さくなるのですが、一番小さな大きさから逆算した場合御先祖代々のお位牌がお仏壇に対してかなり大きくなりなってしまう場合があるからです。半間より広いお仏間に入っているお仏壇であってもお位牌が大きすぎてしまう場合がほとんどですので、結果的に御先祖様と代々御夫婦のお位牌は同じ大きさでお作りしています。
 お子様や水子様、逆死された方のお位牌は同じ代毎にまとめて祀ります。大きさは御先祖、夫婦の位牌よりも小さい物を作ります。